歪みや凝りは翌日に持ち越さない！が鉄則

1日の終わりの30分を、どのように過ごしていますか？ 仕事に、家事に、子育てに、日々を忙しく過ごす女性にとって、就寝前のわずかな時間は貴重なリラックスタイムでしょう。テレビを観たり、SNSをチェックしたりして、くつろぐ時間を持つことは、精神的なストレスを解消するうえではとても大切です。でも、美と健康をキープするためには、身体の歪みや凝りをきちんとリセットしてあげることが、実はとても大切です。

身体の歪みは自分ではなかなか気づけないものですし、凝りも「病気じゃないから」と十分なケアをしない方が少なくないように感じます。でも、人間は、生活していれば必ず身体に歪みが出ます。身体の使い方のクセで、どこかに必ず凝りがあります。たとえば、デスクワークで長時間座っている方は骨盤が後傾しがちです。また、高すぎるヒールの靴やミュールをよく履く方は、ふくらはぎが凝っています。こうした歪みや凝りを翌日に持ち越すと、状態はどんどん悪化し、ボディーラインの崩れや老け顔へまっしぐら…となってしまうのです。そんなことにならないよう、寝る前の30分を使って、その日の歪みや凝りはその日のうちにリセットしましょう。

簡単！お手軽！テニスボールのゆるめケア

とはいえ、寝る前に汗をかくようなエクササイズはちょっとしたくないですよね。そんなときにおすすめなのが、テニスボールを使ったゆるめケアです。硬式テニスボールは、硬さといい大きさといい、手が届かない背中に刺激を与えるのにもってこい。運動嫌いの方も簡単にできるので、ぜひトライしてみてください。

・用意するもの：硬式テニスボール1個。
・場所：寝て行うときは床や畳の上で。フローリングは滑るので、カーペットかヨガマットの上で行ってください。

【骨盤】
■ゆるめ効果
むくみがやぽっこりお腹が解消！
■やり方
①ボールを座骨のすぐ下に置いて座ります。
②ボールを置いた方の足を上げ、ゆっくりと小さく、往復10回息を吐きながら上げ下げします（図1参照）。
③ボールの位置を変え、②を繰り返します。これを、両足の座骨（図2ピンク部分参照）の2か所行います。
④さらにボールの位置を変え、ボールを置いた方の足のひざを床と平行になるように往復10回曲げ伸ばしします（図3参照）。これを全8か所（図2紫部分参照）行います。

【肩甲骨】
■ゆるめ効果
肩甲骨をゆるめると、ねこ背の解消になり、更におでこや目元のシワが目立たなくなり若々しい印象に！
■やり方
①肩甲骨のすぐ横にボールを置きます。
②肩を内回し3回、外回し3回、息を吐きながらゆっくり回します（図4参照）。
③ボールは縦1列毎に下から上へ移動します。ボールの位置を変え、②を繰り返します。これを全12か所（図5参照）行います。

【わきの下】
■ゆるめ効果
リンパを流すことで老廃物の排出を促し、鎖骨や肩の凝りが楽に！
■やり方
①肩甲骨の下にボールを置き、ボール側の手を横に伸ばします。
②反対側の手でわきの下のリンパをつかみます。
③床に置いた手を、甲を床につけたまま外回しに6回、ゆっくり回します（図6参照）。
④ボールの位置を変え、②および③を繰り返します。これを全8か所（図7参照）行います。背骨を挟んで右側4か所は右手を回し、左側4か所は左手を回します。

【胸】
■ゆるめ効果
胸や肩が開いて、猫背を予防！
■やり方
①肩の下にボールを置き、ボール側の腕を横に伸ばします。
②反対の手で、伸ばしている腕側の大胸筋に指を垂直に当て、骨を押さえるようにします。
③息を吐きながら腕を内回しに３回、外回しに３回、大きくゆっくり回します（図8参照）。
④ボールの位置を変え、②および③を繰り返します。これを全4か所（図9参照）行います。背骨を挟んで右側2か所は右手を回し、左側2か所は左手を回します。

仕上げの深呼吸でリセット完了！

テニスボールゆるめケアは、筋トレのようにハードな運動ではなく、自分の体重を利用してリセットできるのが良い点ですね。そして、ケアしたその場ですーっと痛みが抜けていきます。これが私のメソッドの特長で、楽で効果を実感しやすいので、継続しやすいのです。

ゆるめケアで身体をリセットしたら、仕上げに深呼吸をしましょう。
①仰向けに寝たままで、肩の力を抜く
②鼻からたっぷりと息を吸い込み、10秒かけて口から吐く。
これを、５回繰り返してください。

身体をゆるめて、体内に酸素をたっぷりと送り込んだらリセット完了！　熟睡しやすい身体コンディションの出来上がりです。ぐっすりと眠って、美と健康のエネルギーをチャージしてください。